株式会社経営承継支援(M&A仲介会社)の外部専門家によるM&A情報提供サイトに寄稿させて頂きました。

ファミリービジネスとM&A(企業譲渡)は馴染まないように思われるかもしれませんが、事業承継において、親族継承できない場合は、親族外継承、多くの場合は、M&Aにならざるを得ません。

その際、ファミリービジネスのオーナーさん(その他親族も含めて)が幸せになれるように、以下の2点に気を付けた方良いと思います。

1.M&Aにおいてオーナーが大切にしたい価値観(事項)を事前に明確にしておくこと。
例えば、社名を残したい、従業員の継続雇用、オーナー自身の継続雇用、株式の一部保有など

2.その価値観を尊重してくれる買い手に株式譲渡すること。

この後者を実現する買い手は、やはり同じファミリービジネスのオーナーさんではないでしょうか。

ファミリービジネスのオーナーは、大なり小なり境遇は似ており、社名を残したいという想いも尊重してくれる場合が多いです。また、前オーナーの処遇に関しても柔軟に対応してくれます。また、企業買収するというファミリービジネスであっても、管理職クラスは手薄なことが多く、前オーナーに引き続き事業を担ってもらいたいと考えている場合も多いです。また、何より意思決定が早く、ファミリービジネスのオーナーを買い手とした方がうまく企業買収が進むことが多いです。他でもファミリービジネスのオーナーの任期は長く、買収交渉時の書面化しづらい条件などについても、反故されにくいことがあります。

当然ながら、ファミリービジネスのオーナーであっても、そのような考え方を持たないオーナーもいらっしゃいますので、買収交渉時にはファミリービジネスに対する正しい理解や共感が持たれているのかを把握すべきです。

図:ファミリービジネスのオーナーを買い手としたメリット

 

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